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知っていますか?遺族年金

2009/05/11

 「遺族年金は夫の仕事や家族構成などで千差万別。どれくらいもらえるのか、ほとんどの人が知らない」(社会保険労務士でFPの小野猛さん)。

 遺族年金は遺族基礎年金と遺族厚生年金に大きく分かれる。夫が会社員で厚生年金に加入していれば、遺族は両方もらえるが、自営業は遺族基礎年金だけ。しかも遺族厚生年金なら妻は原則的に再婚などがない限り一生もらえるが、遺族基礎年金は子供がいなければもらえず、期間も子供が十八歳になった後の三月末までだ。
 
 金額はどれくらいか。計算が難しいのが遺族厚生年金で、夫の死亡時点までの生涯の平均的な年収によって異なる。平均年収は厳密には分からないので「実務上は若ければ、試算する時点の年収の〇・八倍、勤続年数が長ければ、〇・六倍くらいをメドにする」(小野さん)という。例えば夫が五十歳くらいで現在の年収が八百万円なら、〇・六倍の四百八十万円前後と考えるといった具合だ。
 平均年収から遺族厚生年金を算出する実際の計算式もかなり複雑だが、簡易的な計算方法がある。「平均年収を十二で割って一・二三倍すれば、だいたい遺族厚生年金の年額になる」(社会保険労務士の井戸美枝さん)。例えば平均年収が四百八十万円なら、年約四十九万円という計算になる。
 一方の遺族基礎年金は子供の数などによって金額が決まっている。妻と子供一人なら年百二万円。図にはないが、子供二人なら約百二十五万円で、三人目以降は一人につき八万円弱ずつ増える。妻がなく子供一人なら年約七十九万円だ。
 自営業者の妻で十八歳までの子供がいる場合、受給できるのは原則的に夫の死亡前の保険料納付や免除の期間が加入期間の三分の二以上か、死亡前の一年間保険料を納めていることが条件。未納には気をつけよう。
 妻が先に亡くなって夫も亡くなった場合も要注意だ。本来は申請すればもらえるのに、子供だけ残されるため、制度自体が知られていないことと相まって申請漏れが少なくないという。

 保険の保障額はこうした遺族年金の全体像を踏まえて決めることが大事。FPの清水香さんは「自営業の妻で病弱などのために夫の死後もあまり働けないと思われる場合は、保障額を大きめにした方がいい」と助言する。
 必要な保障額の計算方法も知っておこう。子供が大学卒業するまでの費用を保険で手当てしたいなら、夫の死後の生活費(住居費を除く現在の七―八割程度がメド)に子供の大学卒業までの年数をかけ、必要額の総額を計算する。
 収入は、毎年の遺族年金と妻の勤労収入などを加えた金額に同様の年数をかけて算出。預貯金を加えて、夫が会社員の場合は会社独自の死亡退職金なども調べる。これらを足した額と必要額との差が、保険で補うべき保障額の目安だ。
 しかし「遺族年金の存在さえ知らなかったり、たいした額でないと思って保険を掛け過ぎている人もいる」(清水さん)。一方でやみくもに保険を減らし過ぎてしまうこともあるという。まずは公的な制度の正確な理解が必要だ。

 景気の悪化で多くの家計がボーナスや給与の減額に直面している。家計見直しの柱の一つは生命保険料の減額で、ファイナンシャルプランナー(FP)などに相談が増えている。問題はどこまで減らすかだが、公的遺族年金の額をつかんでおくことが大きなヒントになる。

( 20090509 日経プラスワン )

遺族年金の把握は、生命保険加入の基本です。
厚生年金加入者と国民年金加入者では、内容が全然違うので
生命保険も変わってきます。
昔は結構詳しく知らない人も多かったですが、最近はどうでしょう。
外資系生保は、説明してるみたいですが。